日々  (※写真は『道後温泉本館』)

lxngdh2005-10-21

  • 5:00起床(..っていうか寝てないし)。多少焦りつつ荷造り。ほとんどが衣類。デタラメに入れたのでリュックがパンパンになる。
  • ヨーグルトとコーヒー、あとバナナを食べて、6:15出発!
  • …っとウッカリ携帯電話を忘れそうになる。旅行に行くのに「ケータイ無し」ではさすがに困る。あぶない、あぶない…
  • 駅。そのまま6:49の快速に乗る。車内でパンを食べる。車窓からは紅葉が見える。
  • 空港。彼女さんからメールが来ていた。おぉ…
  • 8:00、羽田便離陸。上から見ると紅葉がパッチワークのようにみえる。機内では本を読んだりウトウトしたり。着陸前にチラッと富士山が見えた気がする。
  • ほぼ定刻で羽田着。毎度の風景。天気がとってもいい。
  • 千歳で松山便の分をチェックインをしていなかったので、再び手続き。出発ロビーで「千疋屋」の場所を確認し、松山到着後のスケジュールを立てる(←「確認する」ではない!!)。
  • 12:00過ぎ、搭乗待合室。松山便は「前便到着遅れ」で10分押しになってた。ま、急ぐことはない。っていうか眠気で胃の具合悪いし…
  • 松山便に搭乗。しかし、なんと電気系統のトラブルが発生し、離陸が更に30分以上遅れる。おいおい…。
  • 機長の話だとソフトのトラブルだって。自動車のリコールもそうだけど、最近はハードの不良よりソフトのバグなんかの方が致命的になってるなぁ(『日経ビジネス』でも特集組んでたし)。ソフトの不良って目で見て「これが壊れた」「この部品を修理」って分かるわけじゃないから(たぶんスイッチを入れてからトラブルんだろう)厄介ですよね…
  • 12:25に出発する予定が、なんだかんだで結局13:00になる。
  • 松山便。伊豆半島上空をぶった切りグングン西へと向かう。山下達郎の「ソノリテ特集」を聴きながら最初はいい気分だったのだが睡眠不足の影響か徐々に具合が悪くなる。一瞬、松山に着いたらそのままホテルで休みたい衝動に駆られる。
  • 瀬戸内海の辺りで飛行機は雲の下に出る。初めての瀬戸内海!!飛び石のように大小無数の島が点々としている。北海道の海は「ここから先は『無』です。命の保証はしません..」といわんばかりに、何だか「底なし沼」みたいに広がってるけど、瀬戸内海は優しくて穏やかな海がキラキラ光っている。簡単にいうと「泳げそうだ」ということ。「ここで不時着しても助かるなぁ」という安心感がある(オホーツク海だったら死を覚悟するばかりだ…)。
  • 松山の街並みが見えたと思ったら程なく着陸。14:20。「ヤマキかつおパック」のデッカイ看板に迎えられる。こじんまりとした飛行場風情の松山空港(でも国際線も飛んでるみたい!?)。
  • 空港から松山市内へはバス(400円)。15分ほどでJR松山駅、その後5分ほどで伊予鉄松山市駅」に着く。JRの駅前は何もなく(「どさん子」という名前のラーメン店があったけど…)、松山市駅(地元民は「しえき」と呼んでいた)周辺が繁華街になっている。
  • 市駅前で空港連絡バスを下車。羽田から一緒だったオバサンが「あらあら、ノンステップじゃないのね〜、これだから田舎はイヤだわぁ〜」みたいな発言を運転手にしていた。おいコラ、ババァ!そんなにイヤなら空港からタクシーに乗りゃいいだろ!!アホか!
  • バスを降りてまず目に着いたのが「伊予鉄 高島屋」。デパートと伊予鉄の駅が一緒になっている。アーケード街の「銀天街(ぎんてんがい)」も見える。
  • で、着いて一番最初にしたことが観光案内本を読むこと。近くに紀伊國屋があったので「まつやま街めぐり」みたいな本をパラパラめくる。最新本で営業時間等を再チェック。
  • 松山市内の足は伊予鉄路面電車。《JR―市駅―大街道―道後温泉》を結んでいる。クリーム色にオレンジのラインが入った車体で、料金は確か150円均一。1日乗車券は300円。安っ!
  • で、松山市駅から電車に乗る。ちょうど「坊ちゃん列車」とかいう蒸気機関車が到着していたが、それには乗れなかった…。
  • 路面電車。市駅前から市役所前、県庁前を通って大街道(おおかいどう)に向かう。気付いたんだけど、松山って日の丸を掲揚してる建物がやたら多い。最初、「官公庁だからかな?」と思ったんだけど銀行とかでも掲げてるし。「まぁ公費で玉串料を出しちゃうような県だしなぁ..」と妙に納得してしまう。あと、県庁舎がメチャ立派。レトロな中に県政の威厳を感じさせる建物だ。K戸センセイ、コンニチワ!(←業界ネタ…)
  • 大街道で下車。ここが(多分)松山一の繁華街。「大街道」というアーケード商店街があって、その他にラフォーレとかスタバとかマックとかがある。
  • 大街道から松山城に向かう。狭い路地を5分ほど歩く。「本当にこの道であってるのかな?」と多少不安になりつつ歩く。地図通りに歩いてるんだけどね。
  • 松山城に到着(道は合っていた)。ここからロープウェイかリフトで城の門前まで行くことになる。で、チケット窓口で「ただ今、天守閣が改修中でして眺望がご覧になりにくくなっておりますが…」とか言われる。あらら…。でも「じゃ、やめます」と言うはずもなく、そのままチケットを買う(城見学とロープウェイで1000円)。
  • このお城はロープウェイかリフトのいずれかで門まで行かなくてはならない。で、どちらも同じ区間を運行している。…というかロープウェイのすぐ脇にリフトが通っている。乗り口も一緒で料金も一緒なので乗る前に従業員さんから「どちらに乗られます?」と訊かれる。どちらか1本あれば十分ではないか?!
  • せっかくなので行きはロープウェイ、帰りはリフトにした。すんごく短い。3〜4分で門に着く。
  • 門から天守閣までは山歩きになる。途中で松山の街並みを見ることができる。観覧車などが見える。いくつか門をくぐって天守閣に行く。
  • 天守閣は確かに改修中だった(来年の4月だったか6月だったかまで)。工事用の足場が組まれていて天守閣の全貌をみることができない。その代わり「瓦に名前を書きませんか」キャンペーンをやっていた。名前やメッセージを瓦に書き、その瓦は天守閣に使われるそうな。僕も名前だけ書くことに。ちょっとした記念になりました。次の「瓦の葺き替え」は40年後だそうな。
  • 天守閣。う〜ん、確かに街は見えない。これは「ご覧になりにくく…」ではなく「ご覧になれません」とハッキリ言うべきでしょうな。
  • あと城の階段がとっても急。ちょっと怖いくらい。お年寄りはムリだと思われる。もっとも、よく考えたら城を本格的に見たのって初めて。どこのお城もこんなもんなのかもしれない。もともと城って要塞な訳だし。「鉄砲はざま」とか初めて見ちゃった。はざまから見ると門から入った侵入者は皆殺しにできそうだなぁ。
  • 天守閣を出て再び門まで戻ると「ミス松山城」みたいな方が2人いらっしゃった。大正ロマン風の衣装を着ていて(『はいからさんが通る』の格好と言っても分かんないんでしょうね…)、ニッコリ笑ってた。向かって左側の娘はかわいかったが、右側は・・・。なぜここに立っているのかナゾ。「ミセス」になるには運が必要だろうなぁ…って感じ。(←毒舌?)
  • 帰り(下山)はりフトで降りる。天気がいいならこっちの方がオススメ。
  • 再び路地を通って大街道方面へ向かう。途中「秋山兄弟生誕地」を見る。秋山兄弟というのは、司馬遼太郎坂の上の雲』を読まれた方はご存知だろうが秋山好古・眞之兄弟のこと。
  • 路地のお店。「北海道・函館朝市から直接空輸しました」みたいな看板が出ていた。「北海道」の漢字3文字はブランドみたい。まぁ、僕自身はさっき「北のはずれ」から「空輸」されてきたばかりなので有り難味ゼロだけど。
  • 国道11号を裁判所方向に少し歩き、小道を入ると萬翠荘(ばんすいそう)と愚陀仏庵(ぐだぶつあん)。萬翠荘は旧藩主の別邸でフランス風の洋館、愚陀仏庵は漱石と子規が同居していた建物を復元したもの。両建物は同じ敷地に建っている。愚陀仏庵の場所はとっても分かりづらい。萬翠荘の真裏の山中にあるのだが、なぜか変電装置の裏を通らなくてはならない。
  • 17:00、県庁前から電車に乗り、ホテルに向かう。勝山町の電停で下車。チェックイン。
  • ちょっと休憩。ベッドの上でゴロゴロ。ケータイでぷちぷちとメールを打ったり。
  • 17:30、道後温泉本館に向かう。本日のメインイベントです!!
  • 市内から道後温泉は電車で10分程度。比較的近い。再び勝山町の電停に向かう。途中、コンビニの営業時間を一応チェックしておく。田舎のコンビニって平気で22:00ぐらいに閉まったりするしね。…と思ったら24h営業でした(失礼しました…)。
  • 18:00ちょっと前、終点・道後温泉駅で下車。駅前から本館まではみやげもの街のアーケードが続く。道に迷うことはない。
  • 駅前に「からくり時計」があった。そろそろ18:00ジャストということで30人くらいの人垣ができていた。僕もちょっと待ってみた。あと2分ほど。わくわく。
  • 18:00。からくりスタート。最初は2層のやぐら型時計がグングン伸びて4層に(!)。高さは3倍くらい。単に音楽が鳴って人形が回るだけかと思ってたけど、想像以上に凝った作りだった。夏目漱石『坊ちゃん』がモチーフ。ぜんぶで5分くらい。面白い。
  • みやげもの街を通って、道後温泉本館(重要文化財)に到着!!おぉぉ!これがそうですか!へぇーー。テレビで見たことあるなぁ。せっかくなので建物の周りをぐるっと1周したり。和風のレトロな感じ。「千と千尋の神隠し」のモデルにもなったらしい。
  • 本館前は観光客・温泉客でにぎわっている。客待ちしてる人力車も何台か。本館の道を挟んだ隣には地ビールのお店が。「坊ちゃん」とか「マドンナ」という名前の地ビールを飲ませてくれるみたい。風呂上りに寄ろうかな?
  • さて、では入るとしますか。入浴料は400円。赤いタオルと石鹸が200円で買える。タオルは持ってたんだけど「やっぱり赤なんだ!」と思い、嬉しくなって買ってしまった。
  • 温泉。浴室には名前がついていて「神の湯」というんだそうな(エキストラ料金を払うと「霊の湯」という別の浴室にも入れる)。で、「神の湯」には2つの湯船があって(確か「東湯船」と「西湯船」)、脱衣所は1つだが東と西は別の入り口になっている。ちょっと変わった造りだ。
  • 湯船の中にはでーんと湯釜があって、そこからお湯がだーだー出ている。釜には山部赤人(←万葉歌人だっけ?)の詩が書いてあったり。壁面も焼き物(砥部焼)になっていて豪華(ただのタイルなんかじゃない!)。お湯はもちろん最高。
  • あ、シャワー1つ1つに「節水」と書いた札が付いていた。妙に「四国っぽいなぁ..」と感じたり。水は北海道以上に貴重なのかしら?
  • たっぷり1時間ほどつかる。う〜ん、いい気分。また来たいですね。
  • 19:20。いい時間なので、本館を出てメシを食いに行く。食べに行くのはもちろん「鯛めし」!お店はネットで探しておいたんだよね。本館とは目と鼻の先。歩いて1分弱。さっきの地ビールのお店のお隣。
  • お目当ての寿司屋に到着。わ、思ったより高級店じゃん。カウンター席に通されたんだけど、60代くらいの親父(というか料理長風情の人。道場六三郎みたいな感じ)から「子供がジーパンにポロシャツで来やがった」みたいな視線を向けられちゃいましたよ。まぁ、気にしない気にしない。観光客だしね。「ぶっかけ鯛めし(1570円)」を注文し、暫し待つ。
  • 鯛めし、キター。簡単に説明するとホカホカのご飯と鯛の刺身、あと醤油タレと卵黄が出てきます(あと薬味が少々)。まずタレと卵黄をかき混ぜます。次にその中に鯛の刺身を入れて、よくなじませます。最後にその混ざった刺身をご飯にぶっかけて出来上がり(作り方と食べ方はさっきの親父に教えてもらいました)。「刺身入り卵かけご飯」と言えば想像がつきますかねぇ?いや〜これ最高。美味いよ!皆さんにもオススメ。ちょっと高いけど食べる価値アリ!(第一、旅行でケチったってしょうがないんだからさ!)
  • 大満足して店を出る。本当はビールを飲もうかと思ったんだけど、ちょっと気が乗らなかったので中止。「1人で飲むのもどうかなぁ..」と思ったり。
  • 代わりに、という訳でもないが「いよかんソフトクリーム」を買う。オレンジとはちがって和風な感じ(?)
  • 帰りにチラッとみやげ物屋をのぞく。「坊ちゃん団子」(←漱石が食べたとかいう松山銘菓)が売っていた。「ゼミみやげに買おうかなぁ…」と思ったのだが、今買ってしまうと、これから3日間、みやげ物袋をぶらさげて四国めぐりをすることになる(リュック1つで来ちゃったので予備のバッグがない..)。うーん、どうしよう?
  • 「大学宛(=助教授の研究室)に宅急便で送っちゃおうかなぁ?」とも思ったが、送料が5000円以上と聞いて諦める(←不意にあまりに遠くに来てしまったことを実感した..)。かといって「じゃあ、買いません」というのもどうかなぁと思ったので、結局「ま、いっか..」ということでおみやげ購入。
  • コンビニで買い物をしてから電車で再び市内中心部に戻る。「せっかく1日乗車券を買ったんだから勿体無いよなぁ..」ということで、まっすぐホテルには帰らず大街道に向かう。
  • しかし、田舎の夜は早い。すでに大街道の大半の店はシャッターを下ろしていた(※ちなみに道後温泉のみやげ物街は本館の営業時間に合わせて22:00頃まで営業している店が多い)。愛媛まで来てマックを見たってねぇ…。
  • ぷらぷら歩いてみる。意外に大街道のアーケード街は長いことに気付く。「どこまでつづくのかなぁ?」と思って歩いていたら、なんと銀天街に着いちゃって、さらには市駅前に出ちゃった(!)。なーんだ、松山って結構小さい町なのね。つまりはほとんどが徒歩圏ってことか。
  • あ、道を歩いてて気付いたこと。松山市内を走る自動車は当然「愛媛ナンバー」なんですが、この「愛媛」の文字がちょっと変わってる。何だか変な字体。これ「愛媛」って読めないし…。
  • 市駅前から電車に乗り、はたと松山東高校をまだ見ていないことを思い出す。この高校はあの「がんばっていきまっしょい」のモデルになった高校。県下有数の進学校大江健三郎伊丹十三が卒業生。場所は勝山町の電停近くだったはず。よし、ホテルに帰る前に見てきますか。
  • 勝山町で下車。松山東高校到着。う〜ん、真っ暗でよくわかんないなぁ。「これがそうかな?」ってケータイの光で校門を照らしてやっと東高って分かったくらいだし。メッチャ怪しい人だよなぁ。日のあるうちに来るべきだった。失敗…。
  • 歩いてホテルに戻る。着いたらベッドにバタン。ウトウトしながら「花より男子」の第1回を観たり。つくしは結構いいと思ったけど、F4がパッとしないなぁ…。
  • これで四国1日目は終了。明日は高速都市間バスで高知に向かう。どうやら愛媛は雨だが高知は晴れるみたい!ラッキー!バスは8:00に市駅発。朝、早いなぁ…。

《きょうの行程》
札幌→新千歳空港羽田空港松山空港松山市駅(伊予鉄)→大街堂→松山城→秋山兄弟生家跡→萬翠荘→愚陀仏庵→(チェックイン)→道後温泉本館→大街道→銀天街

《おまけPhoto》







〔(上段左から)松山城から眺めた「松山市街」、「萬翠荘(左)と愚陀仏庵(右)」、「愛媛県庁」〕

〔(下段左から)道後温泉の「からくり時計」(←左が通常、右がからくり中)、別アングルから撮った「道後温泉本館」、道後温泉の「みやげもの街」(←ゼミみやげはここで買った)、市内を走る「路面電車」(←写真は「勝山町電停」。ミカン色の電車)〕