大学の試験(上)

大学の期末試験というのは「日頃の勉強の成果を試験する」ものであって、「試験のために勉強する」というのは本末転倒なんじゃないかなぁと考えている。で、「日頃の勉強」ということだと「じゃあ講義に出ろってことか?」ということになる。しかし「講義でやったところが試験範囲です」とはいうものの、そもそも大学の講義なんていうのは、その分野(=担保物権法なり家族法なり)の「イントロ」を紹介しているに過ぎないのであって、「講義で全てが理解できる」というものではないだろう。従って、講義を聴いたからといって試験で良い成績が取れる保証はない。担保物権法の講義を聴くことの意味は担保物権法を理解することにあるのではなく、「担保物権法って面白いなぁ。よしっ!自分でもう少し勉強してみるか!!」と当該分野への興味関心を喚起させることにあるのだと思っている。講義はきっかけに過ぎない。勉強は「8番教室」でするものではなく「図書館」でするものだ。


しかし、「講義を聴いても興味が湧かなかった..」となると勉強を進めるインセンティブはそれこそ「試験」ぐらいしかない訳で、「あーイヤだなぁ。でも単位取んなきゃ..ブツブツ..」とか言いながら勉強することになる。従って、教官にとって一番大切なことは、学生にどれだけ当該法分野を学ぶことの魅力や面白さを伝えられるかであって、学生が勉強しないことの一因は教官の側にもあると思われる。学生のデキがあまりにも悪いとしたら、それは(少なくともH大生レベルであるなら)学生のアタマの悪さではなく、自分の講義のマズさを多少は反省すべきである。それでなくても大学生活は魅惑的なものであふれているのだし、勉強しなきゃいけない法律は1つではないのだから…。


…長くなった。結局何が言いたいかというと、こと期末試験について言うなら、今さらイヤイヤ勉強したってダメだってこと。アナタが「○○法の勉強、つまんない…」と思うのは教官のせいにしてしまいましょう。お互いに不幸な出会いでした。さ、単位は諦めてください。大丈夫!卒業ぐらい、なんとかなりますって。だいたい、成績のいいヤツっていうのは勉強以上に楽しくてワクワクすること(=部活とかバイトとか恋愛とか…)が無い人なんですから…。ねっ?Mクン…??

(※Mクン、怒んないでね。冗談だから…)



― (下)に続く ―