大学の試験(下)

昨日の続き。なんだか理想論に走り過ぎた嫌いがあるので今日は実践編。なんだかんだ言ってもやっぱり単位は欲しいからね。自慢じゃないが、学部時の単位は7割が「優」だった(←自慢かよ!!)。政治科目も含むから、法律だけだともうちょっと率は上がると思う(←やっぱり自慢!?)。で、僕の取った勉強方法というのは極めてオーソドックス。教科書に書いてあることを丸暗記する、ただそれだけ。もちろん一字一句、お経のように覚えることはできないし(少なくとも僕にはできない..)、やる必要もない。手順は以下の通り。

:まず当該法の簡単な教科書(=「Sシリーズ」とか「アルマ」のレベル。内田とか芦部、弥永リーガルマインドでもいいと思う)を買ってきて、章ごとに読んでいく。:で、1章読み終わったら、その章に書いてあったことをA5サイズの紙に箇条書きにしたり図にしたりしてまとめていく。1章あたりだいたい3〜4枚程度、多くても8枚程度に収まる(逆に言うとその程度の分量に抑えてまとめるということ)。:それを最終章まで延々繰り返す。経験上、A5の紙はだいたい40〜60枚くらいになる。:紙ができたら今度は教科書は開かずにA5の紙だけを見て教科書に書いてあったことを思い出す。紙を見ただけだとチンプンカンプンの場合は教科書の該当部分を読んで、紙の内容を補足する。最初は回すのが大変だが(補足作業があるから)、2、3回目あたりだと15〜30分くらいで回せるようになる。最後の方になると(=回数でいうと4、5回目を回すあたり)紙のタイトル(例えば「過失の共同正犯」とか「取締役の第三者に対する責任」とか書いてある)を見ただけで、何が書いてあるのか思い出せるようになる。:時間がなければこれでおしまい。試験に臨む。これだけでも単位はおろか、運がよければ「優」が取れる。万全を期すなら百選とかもうちょっとムズカシめの本(=伊藤民訴のように学生の「都合」を考えているとは到底思えないような本とか)をパラパラ読んでいく。で、気になったところを該当するA5の紙に書き込んで補充する。補充後にやることは④とおんなじ。ひたすら回すだけ。

上の方法に2点だけ補足。まず「①」の前に本の目次をコピておくと良い。自分が今読んでいる箇所が全体のどの部分なのかが分かる。今、どこまで進んでいて、あとどれくらい残っているのかを示す「カーナビ」のようなものだ。次に、答案の作成方法について上では一切触れていない(つまり上の手順は「インプット」に関するものであって「アウトプット」に関するものではない)。でも答案の書き方は頗る「国語」の問題であって「法学」の問題だと思っていないので割愛。ただ、アドバイスとして「知らないことは書かない」、「聞かれていることに答える」の2つだけは指摘しておく。加えて現総長のN大先生は「法学入門Ⅰ」の講義で「まず判例、次に学説、最後は自説でまとめる」とおっしゃっていた。ま、そんなもんなんだろう。上の手順の最大の問題は時間が掛かること。でも教科書を詰め込むやり方は民法のSg教授もオススメしていたので、有効なのだと思う。


最後にひと言。大学は勉強のみをするところではないと本気で思っている。院生は格別、学部生の場合「大学4年間はアメフト一色でした!!」でも全然いいと僕は思っている。いや、むしろ人間的にはその方が魅力的かもしれない。もちろんH大は「勉強したい」と思えば、他大学以上にソフト面もハード面も充実しているから、これを利用しないのはもったいないなぁとも思う。しかし、そんなに勉強がしたいのなら院に進めばいい(あまりオススメしないけど…)。大切のことは「何かに打ち込むこと」とか「そこから達成感を得ること」なんだろうなぁとボンヤリ思っている。その対象は「おべんきょー」だけではないはずだ。願わくば充実した学生生活を送らんことを!
(…誰に対するメッセージなんだ、おい..)



― 完 ―