日々

lxngdh2005-12-16

  • 24:00過ぎ。[サンゴ砂]をひと通り読み終える。我が国の国際裁判管轄を肯定し、準拠法を米国法に決定した上で特許権侵害は否定(均等を否定)。信用毀損行為については「不法行為=法例11条1項=原因事実発生地=日本」で準拠法を我が国に決定し、不競法2条1項14号を適用して差止・損賠を肯定。ざっとこんなもんか…。
  • 国際裁判管轄と準拠法選択(=登録国法)については[カードリーダー]事件(最判平14・9・26)の踏襲っぽい。で、フェストなんかを引いて均等までチェックしてるあたりはヤル気を感じさせる(←こんな言い方をすると生意気だよなぁ…)。
  • ただ、明日(っていうか今日..)の報告テーマは『不競法2条1項14号の信用毀損行為に関する準拠法について』となっているから、[サンゴ砂]判決のうち、特に後半部分を扱うのだろう。
  • だとすると問題は、「不法行為の準拠法選択」なのかな?この場合、「Eメールや郵便を発信したのが日本だから、原因事実発生地は日本」という理由付けはどうなんだろうか?(研究会ではここら辺が理解できればよしとしよう)
  • 国際私法って何だかよく分からない(H大生に関しては多分O教授のせいだと思う… ←自主規制..)。毎回思うんだけど、もし原被両告が山形の会社で、原告がウガンダ特許権で訴えてきたら、山形地裁の裁判官はウガンダ特許法を勉強することになるんだろうか?「大丈夫か?」って気分になりますね。ウガンダの司法試験に合格した訳じゃないのに、ウガンダ法に則って侵害を検討しなきゃなんない。「ちょっとそれはどうなんだろう…?」って思っちゃうなぁ。裁判官を見くびり過ぎかなぁ?
  • ちなみに、だいぶ前、国際私法専攻の同期(=I君ね!)に聞いたら、「裁判官なら当然ですよ…」とか言ってた気がする(確か「ジンバブエ民法」を準拠法にした裁判例があるとか言ってた)。そういうもんなのかもねぇ。
  • 眠くなったので就寝。
  • 6:00、一瞬目が覚めるも、再びオネム…。結局10:00始動。
  • メールをチェックしたら指導教授からコメントが届いていた。ありがとうございます。
  • 出勤。今日は研究会が2つ。著作権法と国際私法。
  • 13:00、研究会①(著作権法)。著作物概念についてだったかな?他人の立てた定義に自分の立てた定義で応酬するといった風味。なんだかなぁ…
  • 14:30、終了。暫し休んで次の研究会。
  • 15:00、研究会②(国際私法)。大変盛り上がった。Y助教授の報告は端的で分かりやすい。私の中ではベスト3に入る(ちなみに第1位はS教授(民法@京大))。
  • 報告。事案の特殊性を強調されていた気がする。特許権については本件が不存在確認訴訟である点を、信用毀損行為については輸出市場が日本である点を勘案して、判旨の結論には賛成されていた。17:00前に終了。
  • 今日はH大ロースクールの合格発表だった模様(※写真参照)。合格者は122名。周りでも何人か受けていたが結果はどうだったのかな?
  • 帰宅。途中、紀伊國屋に寄って新刊の文庫をパラパラ眺める。
  • COEから懇親会のメールを頂く。今回は出席。ちょっと珍しいかも!?