大学入試センター試験の国語

《言いたい放題》様経由で「試験問題と著作権」の話題(※サイトはこちら エントリはこちら )。どうやら赤本(教学社)はセンター試験(@国語)の問題の一部の掲載を見送った模様(=第1問、評論の本文)。さらに、大学入試センター自身も当該部分の公開(というか再掲)を見合わせているらしい。大学入試センターのHP(※pdfファイルはこちら )を見ると白紙がどぉーっと続くのでちょっと笑えてくる(失礼..)。去年の今頃、「赤本が訴えられた!」と聞いて「あぁ〜、寝た子を起こしちゃったなぁ…」という印象だったのですが、センター自身も(良くも悪くも)「権利意識(!)」に目覚めちゃったみたいです。いやはや受験生も大変ですねぇ…。過去問をチェックしようにも問題文が(公式には)公表されないんですから。《言いたい放題》様によると、別役実氏の当該書籍は入手困難とのこと。まぁ書籍本体が手に入らなくても高校の先生が今年の受験生から問題冊子を入手し、それをコピーして生徒に配布する分にはギリギリOKなのかなぁと思います(=35条1項で逃げられそう??)。
エントリを読んでいて「う〜ん..」と思ったのは最後に言及してある「新聞記事としての問題文の掲載」。さてどうなんでしょう?セ試の問題文(=素材となる評論)が試験前に公表されることは絶対にないわけで(=「今年は別役実氏の文章で問題を作ります!」なんて公表するわけがない)、それにもかかわらず試験の次の日の朝には問題文が掲載されるわけですから、許諾をもらってるとはちょっと思えないですね。とりあえず思いついた「やり方」(..というか新聞社側の「逃げ方」)は、①:引用(32条)で逃げる、②:時事の報道(41条)で逃げる、の2つなんですけど、うまくいくでしょうか? ①はおそらく「《正解欄》が主で《問題文》は従なんです!」という主張になるはず。②は「大学入試の試験問題は時事ネタなんです!」という主張になるはず。個人的にはどちらも「弱いなぁ..」という印象。訴えられたら[国語教科書準拠テスト]事件同様、新聞社は負けそうだなぁ…。ちなみに、同じことは「英語」の試験問題でも起き得ますね。ただ、僕が受験生だった頃の噂では、英語の問題文は既存の文章の「複製」ではなく、センターがその都度「発注(?!)」してるらしいです(←真偽不明..)。